退職と個人事業主としての独立にあたっての考え方

私は、2017年9月末に、14年半勤めた会社を退職しました。

理由は、家業の継承、家族の介護、自分の夢の実現など、ひとつではありません。中には、前の会社の人事評価制度に問題意識を持っていたことや、業務の方向性が自分の方向性とミスマッチを起こしてきた点なども、多少あるかもしれません。

ただ、前の会社にいたことで、とても大きく飛躍できた点、いまでも交流のある職場の友人、先輩方がいることからも、いずれにせよ、今のところ大きな後悔はありません。

理由は複数でしたが、退職後の今最も重要なことは自分の夢の実現にあり、『何をしたいのか、何をすべきと考えるのか』が、最も大きな課題です。

就職していたときは、仕事の納期、ノルマに絶えず苦しめていましたが、慣れもありクリアすることも容易になってきたため、退職する頃には、それ自体あまり大きな問題ではありませんでした。
現在、時間に追われることは皆無ですが、自分に課した将来の展望と、それを実現する実行力については、就職中よりも遥かにハードルが上がり、自分に迫ってきていると感じます。

ただ、同時にとても遣り甲斐があり、どのような遅れ、失敗があっても、すべて自分の成長に直結しているなーと感じる点は、組織に属し、組織の目標を第一に考えて動く企業人とは一線を画するものであると思い、短期的に得られた最も大きな成果だと考えています。

日本では、ネットを通じた意識啓蒙や、企業に勤めることの安全神話の揺らぎ(長時間残業・ブラック企業/バイトなどの社会問題、会社の経営破綻などのデフォルトリスク)から、転職の門戸は大きくなってきたように感じます。20代、30代など、比較的若手で次があるうちに退職することについては、転職サポート企業が充実してきており、買い手市場です。しかしながら、40代、50代半ばの転職、ないし、肉体的な負荷を懸念すると、自由に活動できる個人事業主という選択もありますが、まだまだ社会が協力的ではなく、一般にも無理解であると思います。

また、日本では定年前の退職=転職に大きくフォーカスされており、企業で培った技術、何より考え方や経営思想を自分に取り入れて、独立自営の道を選択することについては、まったくその筋道が示されていない、大変不親切な社会となっています。ある意味、大学時代に、実務経験無くベンチャーを起業することのほうが一般的であり、中途退職からベンチャー事業を個人展開することについては、『脱サララーメン屋』的理解だけで、その考え方も大変否定的です。

また、個人的に最大級の問題と思い、日々遺憾に思うのは、日本政府が個人事業主を良しとせず、株式会社経営を斡旋している点です。目論見としては、会社登記から法人税を一律で取りやすくすること、経営破綻時の管理を容易にすることなど、運用上のメリットもありますが、独立企業人としての自覚を持ち、ベンチャー特有のチャレンジングスピリッツを失っていくことは、中長期的に海外とサービス・技術を競うなかで、確実に競争力の低下を招くものであると懸念しています。

私は自分自身がまず個人事業として、前職の経験も取り入れた自分の特性、資質を活かした新規事業を展開することで、何らかの形で社会貢献ができるよう活動を始めたところですが、同時に、そのような方法でも豊かに生活できることを公に示し、またその方法を自身の経験として、同じ道を辿る方の先達として広めていくことが、個人的な責務であると考えているところです。

好き活!my-like.netとして、自身のサイトを立ち上げた目的も、このような考え方、方法を伝達するひとつの場になればとの思いがあります。
誰もが、自分の実現したい夢、好きな活動を通じて、日々の生活が充実できるよう、ご協力をさせて頂きたいと思います。

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